熊谷の星渓園の歴史や建造物が気になる方必見！2025年イベントや無料電動カート送迎情報も紹介

星渓園の歴史と見どころ

星渓園は、明治初期、熊谷の発展に尽力した政治家・実業家の竹井澹如（たけい たんじょ）氏が、元和9年（1623年）に荒川の洪水によって誕生した湧水「玉の池」を中心に築いた回遊式庭園です。澹如氏はここに別邸を設け、竹や名石を配置して「池亭」と称された庭園を作庭しました。回遊式庭園としての設計は、自然の趣を活かす日本庭園の典型として評価されています。

その後、明治17年（1884年）には昭憲皇太后のお立ち寄りがあり、大正10年（1921年）には秩父宮殿下が宿泊されるなど、多くの皇族・政界人が来遊された格式ある庭園として知られてきました。昭和25年に熊谷市が譲り受け、翌年に「星渓園」と命名され、昭和29年には市の名勝として指定されています。

園内には、星溪寮・松風庵・積翠閣の3つの建造物があり、それぞれ茶室としてお茶会や文化教養の場として利用されています。平成2年から4年にかけて、老朽化した建物は数奇屋風の意匠を取り入れて復元され、日本的な趣を保ちながら現代にふさわしい設えとされています。

以下の表は、各建造物の概要を簡潔にまとめたものです。

2025年開催の注目イベント

星溪園では2025年9月6日（土）から10月26日（日）まで、期間限定の「星溪園ガーデンカフェ」が松風庵にて開催されます。営業時間は10:00〜16:00で、月曜日が定休です（祝日の場合は営業し翌火曜日が休園） 。

ガーデンカフェでは、パナマゲイシャを楽しめるコーヒーコース（事前予約制）や、熊谷農業高校の生徒が育てた果実を使用したソーダ、ケーキ、ソフトクリームなどのオリジナルメニューを提供しています 。また、庭園中央の「玉の池」では、毎時0分と30分から10分間、ミストによる雲海演出を行い幻想的な雰囲気を楽しめるのも魅力です 。

9月27日（土）からは、園内およびその周辺で「グリーンスローモビリティ（電動カート）」の無料運行が開始されます。乗車は予約不要で、見かけた際に手を挙げるだけで乗ることができます 。

さらに、ボランティアによる歴史探訪ガイドウォークも実施され、市の名勝である星溪園の成り立ちや建造物の背景をわかりやすく案内します。こちらも予約不要・無料で参加でき、歴史や文化に関心のあるお客様におすすめです（※具体的な日程や詳細は各案内ページにてご確認ください） 。

以下は各イベント概要を整理した表です。

どのイベントも予約不要もしくは手軽に参加できる内容ですので、散策の合間やご家族、ご友人とのお出かけにぴったりです。

文化と自然を感じる体験ポイント

星溪園（せいけいえん）では、歴史ある庭園で自然美と伝統文化を同時に体感できます。まず注目すべきは、毎時0分および30分から10分間立ち上がる、玉の池を覆う幻想的な雲海ミスト演出です。この演出は庭園の緑と相まって、しっとりとした涼感とともに、写真映えするスポットとして多くの来場者を魅了しています。まるで日本庭園がひとつのアート空間になったような印象を受ける風景で、心が落ち着くひとときをお過ごしいただけます。

また、園内にある星溪寮・松風庵・積翠閣の三棟の建造物では、お茶会など日本文化に親しむことができます。特に松風庵では、ガーデンカフェの場にもなっており、季節の和風メニューを楽しみながら、日本的な趣きのある建物と庭園の調和を味わえます。建物それぞれは茶室としての機能だけではなく、数寄屋造りの意匠や高床式構造（積翠閣）など、建築史的にも見どころが多く、日本文化の奥深さを感じる貴重な場となっています。

そして、自然の装いを感じるおすすめの時期は秋です。11月中旬から12月中旬には、園内にあるモミジやカエデが赤や黄色に色づき、玉の池や建物とのコントラストが非常に美しくなります。紅葉の見頃には園全体が温かみのある色彩に染まり、一層趣が深まるため、写真撮影やゆったり散策したい方にとって格別な時期です。

以下に、文化と自然を感じる体験を整理しました：

アクセス情報と利用のヒント

星溪園へのアクセスや来園前に知っておきたい基本情報を、わかりやすくご案内いたします。

まず、入園に関する基本ですが、星溪園は庭園への入園自体は無料で可能です。ただし、星溪寮・松風庵・積翠閣などの建造物や施設を利用する際には、別途料金が発生しますのでご注意ください。

開園時間は季節により異なり、11月から2月までは16時閉園となり、それ以外の時期は17時まで開園しています。休園日は原則月曜日ですが、祝日の場合は翌日が休園日となります。また、年末年始（12月27日～1月4日）は全面的に休園となりますので、訪問前にカレンダーでご確認ください。予約不要で自由に庭園を見学可能です。

交通手段としては、JR熊谷駅から徒歩約18分、秩父鉄道上熊谷駅からは徒歩約3分と、公共交通の利用も便利です。お車でお越しの場合は、敷地内6台分の駐車スペースをご利用いただけますが、混雑時は市営本町駐車場のご利用をおすすめいたします。なお、市営本町駐車場は令和7年（2025年）4月1日より駐車料金が引き下げられ、お得にご利用いただけるようになっています。

最後に、最新の情報確認についてです。イベントのスケジュール変更や臨時休園の可能性がありますので、来園前には必ず熊谷市の公式サイトなどで最新情報をご確認いただくことをおすすめいたします。

まとめ

本記事では、熊谷星渓園の歴史や見どころ、2025年注目イベント、文化を体感できる体験ポイント、そしてアクセスや利用のヒントについて詳しく解説しました。明治期から続く歴史的背景や、無料電動カート送迎といったおもてなし、四季折々の美しい風景が、訪れる人々を魅了しています。誰もが気軽に訪れやすい施設の工夫が随所にあり、歴史散策や写真撮影、日本文化体験など、多彩な楽しみ方が可能です。ご家族やお友達とのお出かけ先として、ぜひ熊谷星渓園をお選びください。